Project/Area Number |
08J11400
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Special needs education
|
Research Institution | Tohoku University (2009-2010) Osaka Medical College (2008) |
Principal Investigator |
橋本 竜作 東北大学, 大学院・医学系研究科, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2008 – 2010
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
|
Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2008: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | 発達性読み書き障害 / 機能的磁気共鳴画像法 / 発達性ディスレクシア / 選定基準 |
Research Abstract |
昨年度に引き続き1)読み書き障害を持つ児童に対する追跡調査、および2)文字読みに関与する神経ネットワークを検討する機能画像研究をおこなった。 1)読み書き障害児を対象に心理検査をおこなった結果、児童の語彙年齢は依然として生活年齢から低下しているものの、昨年度よりは発達していることが明らかとなった。また単語の音読速度も同学年の児童の平均からは2標準偏差以上遅いままであるが、単語・非単語ともに前年度より速くなっていた。欧米の発達性ディスレクシア児の追跡調査でも、児童の読み書き能力は一定して定型発達の曲線からは下回るが経年変化はみられる、と報告されており、同様の傾向が本児童でも見られることが確認された.2)文字の読み間違いに関する機能画像研究をおこなった。被験者は機能的MRI撮像中に、ひらがなの文字列を呈示され、その文字列が日本語として存在する単語か否かについて語彙判断をするように求められた。刺激はいずれも平仮名4文字でa)単語、b)文字を入れ替えても単語にならない非単語、c)実在する単語の中央2文字を入れ替えて作成した非単語、の3種類であった。行動学的データの結果、反応時間はa<b<cの順に延長し、正答率はb>a>cの順に低下した。画像解析では、正しく単語だと判断できた単語(a)と、誤って単語だと判断した非単語(c)のみを比較検討した。その結果、誤って単語だと判断した非単語では、正しく単語だと判断できた単語に比べて、左下頭頂小葉と両側島葉および前頭弁蓋部、補足運動野に有意な活動が認められた。(c)の非単語はその語形が単語に類似していることから、刺激に対するトップダウン処理が関与していると推察できる。したがって本研究の結果は、過剰なトップダウン処理の過程に対して前頭弁蓋部および島葉の活動が関連する可能性を示唆している。
|