植物における細胞膜信号伝達分子のレドックス調節機構の解明
Project/Area Number |
08J40118
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied biochemistry
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中西 華代 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 特別研究員(RPD)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2009: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2008: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | チオレドキシン / 還元制御 / プロテオミクス / 膜タンパク質 / 信号伝達分子 / 植物 / カルシウム |
Research Abstract |
生体内で還元調節を仲介する分子の一つであるチオレドキシンは、分子量1万2千の小さなタンパク質で、他の酵素のジスルフィド結合を還元することで活性を制御する。本研究はチオレドキシンにより還元調節される膜タンパク質分子のスクリーニングで、我々が新たにチオレドキシン標的候補として、同定した分子のうち、細胞機能の重要性から、細胞膜アンカー型カルシウム依存キナーゼに焦点を絞り、この酵素の還元調節機構を生化学的に解析した。その結果、この酵素は酸化により活性が抑制され、チオレドキシンで特異的に還元されると活性が回復すること、酸化型分子では97番目と108番目のシステイン残基が分子内ジスルフィド結合しており、チオレドキシンはこの結合を還元・解離することが示された。この細胞膜アンカー型カルシウム依存キナーゼ分子の酸化と還元が細胞内で実際に起こることをシロイヌナズナ培養細胞で調べ、この酵素が通常は還元型であるが、過酸化水素を与えた場合に細胞内で酸化されることを明らかにした。このような現象が植物細胞や個体レベルで実際に起こることを確かめ、その生理的役割を明らかにするため、野生型遺伝子とシステイン97と108をセリンに置換した変異遺伝子それぞれでシロイヌナズナを形質転換し、過剰発現体を得た。この形質転換植物の表現型をさまざまなストレス条件下で解析した結果を現在論文投稿中である。
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Report
(3 results)
Research Products
(11 results)