Project/Area Number |
08J56181
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Algebra
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
橋本 健治 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | K3曲面 / 周期写像 / 格子 / 自己同型群 / シンプレクティック作用 / 保型形式 |
Research Abstract |
K3曲面への有限群によるシンプレクティック作用について研究した。特に、シンプレクティック作用が引き起こすK3曲面の2次コホモロジー(K3格子)への作用について具体的な結果を得た。 (1)有限群がアーベル群の場合、シンプレクティック作用が引き起こすK3格子への作用が同型を除き本質的に一意であることは既に知られていた。そこで、有限群が非アーベル群の場合にもこの一意性が成立するかどうかが問題となる。本年度の研究で、5つの例外的な群を除き、この一意性が非アーベル群の場合にも成立することを証明することができた。また、このK3格子への作用について具体的な研究を行った。特に、不変部分格子の交点行列を具体的に決定した。 (2)極大有限シンプレクティック作用について前年度に引き続き研究した。(極大な)群Gを固定すると、Gがシンプレクティックに作用する次数dの偏極K3曲面が一意に定まる場合がある。このようなGとdの組について研究した。(1)の研究によって、不変部分格子の自己同型が(Gが極大な場合は)K3格子全体に延長できることがわかっている。ここから、問題は不変部分格子の研究に帰着されることがわかる。dを全て(有限個)求めるには、ジーゲル・ミンコフスキーの定理より、あるL関数の特殊値の評価が重要である。虚2次体についての知られている結果を応用することで、この特殊値についてのよい評価を得ることができるので、(上述の一意性が成立するような)dのリストを作ることができる。この方法で、ある群G=A_4,4について、実際にdのリストを作った。
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