ヘリオトロンJにおけるプラズマ粒子輸送特性の解明とその制御に関する研究
Project/Area Number |
08J56411
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Nuclear fusion studies
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
向井 清史 京都大学, エネルギー科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2010: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | プラズマ / ヘリオトロンJ / マイクロ波反射計 / 電子密度分布 / 粒子輸送 / 輸送障壁 |
Research Abstract |
1.本研究の目的は、ヘリオトロンJにおけるプラズマ粒子輸送の特性を解明し、制御法への展開を行うことである。本年度は、i)本課題によって開発したマイクロ波反射計を用いてプラズマ電子密度分布の時間発展計測を行い、粒子輸送特性や密度分布の粒子供給法依存性を調べる、ii)電子密度揺動計測用の反射計を導入し、複数点の電子密度揺動を同時計測可能にする、ことを目標として研究を進めた。 2.粒子輸送特性を評価することを目的とし、ガスパフを用いた密度変調実験を行った。密度分布計測の結果、プラズマ規格化小半径ρ=0.4での密度変動はρ=0.8の変動に対して0.4msの遅れが生じていることが分かった。これはガスパフによる有意な変調が検出されているものと考えられ、今後の解析によって輸送特性評価が可能となる重要な成果である。 3.超音速分子ビーム入射(SMBI)実験において、密度分布計測を行った。SMBIはプラズマへの粒子供給法の一種で、ヘリオトロンJでは本手法によって通常ガスパフ時より高性能なプラズマを実現したが、その詳細な分布特性の変化は未解明であった。計測の結果、SMBI入射後、線平均電子密度およびプラズマ蓄積エネルギーが共に単調増加する段階において、電子密度がプラズマ周辺部で減少し中心部で増加、すなわち、分布形状が尖頭化した後にプラズマが高性能化することが分かった。これは、SMBIにより周辺部で密度勾配が増加することで拡散の効果が増大し、周辺部の密度が減少したものと考えられる。今後SMBI入射時の密度依存性等を調べる必要がある。 4.揺動計測用マイクロ波反射計をヘリオトロンJへと適用し、ドリフト波周波数近傍の揺動や、MHD不安定性の前兆となる広帯域揺動の検出に成功した。ヘリオトロンJプラズマ中心部の密度揺動の情報は初めて得られたものであり、今後の揺動研究の発展へと繋がる成果と言える。
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Report
(3 results)
Research Products
(14 results)