反強誘電性液晶が示す遂次相転移のダイナミクスに関する理論的研究
Project/Area Number |
09212205
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
香田 智則 山形大学, 工学部, 助手 (60261715)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | キラルスメクチック液晶 / 反強誘電性液晶 / 遂次層転移 / 強誘電性液晶 |
Research Abstract |
キラルスメクチック液晶の中には,温度変化により反強誘電相から強誘電相へ変化する際に,両相の中間的な構造をもつさまざまな副次相を送る遂次相転移を示すものがある.この遂次相転移の起源の一つは,分子の頭尾の秩序によって誘導される層間の相互さあ用である事が理論的に分かってきている.層と層の間の頭尾の筒所により,分子間力自身の作用範囲を超えた距離にある層同士に相互作用が生ずる.本研究では,この結果を導いたモデルを拡張することで,この遂次層転移の動的過程を捉える事を目的とした. これまでのモデルは,実験事実に従って,スメクチックの層内の分子の傾く方向に制限を加えたものであった.この制限をはずす事で,各層内の分子の傾き方向の分布を記述できるようにした. 拡張したモデルをもとに,平均場所似によって自由エネルギーを各層における分子の傾き方向の分布関数の汎関数として求めた.その自由エネルギーを使って,モンテカルロシミュレーションを行なうことで,平行状態における分布関数の形を議論することが出来た.また,適当な初期条件から出発したときの分布関数の変化を議論することができた.層転移の際には,各層の分子の傾きが集団運動することで構造変化を起こして行くことが示唆できた.
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Report
(1 results)
Research Products
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