原料構成成分の適合製品化による汚染物無排出型の林産資源有効利用技術の開発
Project/Area Number |
09247103
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
沢田 達郎 金沢大学, 工学部, 教授 (80019728)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 嘉利 金沢大学, 工学部, 助教授 (20172455)
中本 義章 金沢大学, 工学部, 教授 (20019772)
桑原 正章 京都大学, 木質科学研究所, 教授 (40035978)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 林産資源 / 水蒸気爆砕 / 適合製品化 / 酵素糖化 / アルコール発酵 / 樹脂化 |
Research Abstract |
原料が無駄なく完全に有用物質あるいは製品に変換されるならば、排ガス、排水、固形廃棄物等は発生しないはずである。本研究では林産資源を例に水蒸気爆砕によって木質物質から分離されたセルロース、ヘミセルロース、可溶性低分子リグニン、Klasonリグニンなどをそれぞれに適合した製品に変換する有効性を効率やコストばかりでなく環境保全の面から種々検討した。林産資源の一つであるカラマツが水蒸気圧力2.55〜4.51MPa、蒸煮時間0.5〜10minの操作条件下で爆砕された。爆砕カラマツのpHおよび粒径分布、抽出成分の抽出量に及ぼす操作条件の影響を明らかにした。次に、セルロースやヘミセルロースなどのホロセルロース成分の酵素糖化とアルコール発酵、可溶性低分子リグニンの樹脂化を試みた。ホロセルロース成分はメイセラーゼとアクセラーゼの混合酵素を用いた糖化によって迅速に単糖に変換された後、Saccharomyces cerevisiaeを用いて高効率でエタノールに変換された。ホロセルロース成分からの還元糖生成量とエタノール生成量は可溶性リグニン量の増加とともに著しく増加した。メタノール抽出で爆砕カラマツから分離された可溶性低分子リグニンは均一性に富み、多量のフェノール性水酸基をもつので、樹脂化の原料に適していることがわかった。水蒸気圧力3.53MPa、蒸煮時間5minの爆砕で得られたリグニンエポキシ樹脂は市販のビスフェノールA系樹脂よりも熱硬化性に優れていた。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)