Project/Area Number |
09247220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
津野 洋 京都大学, 工学部, 教授 (40026315)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 春美 京都大学, 工学部, 助手 (40089123)
宗宮 功 京都大学, 工学研究科, 教授 (60025947)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | 水循環 / 下水道 / 流域水循環管理 / 数理モデル |
Research Abstract |
公共用水域、とりわけ湖沼の水質保全についてはきめ細かな汚濁負荷の削減が求められており、また持続的発展の条件下においては、身近な水辺や生態系の保全をも志向した都市での健全な物質循環を基調としたシステムが重要となっている。本研究では、都市域における水循環の核としての下水道システムを中心にして、健全な水循環のあり方とこれを支えるシステムについて研究を進めたものである。 滋賀県東部都市を対象とし、地理情報および行政情報を基に、現状の水の流出形態、水の使用形態、水環境、都市環境要素などについて調査を行い、水に関する都市現況をメッシュ上に属性データとして入力し、基礎データとした。つぎに、流域内の水循環の検討に活用し得る水収支、水流下および水質に関する数理モデルの構築を試みた。シナリオとしては、地域の水域の保全・創造、都市水循環を見据えた造水センターを内蔵する多層的な下水道システム、小規模分散型処理水質レベルの向上、都市健全水循環を支える水管理システムなどを考えた。下水処理技術と処理水質レベルについては、下水処理水再利用の実施事例から、使用用途レベルに応じた水質レベルとそれを支える処理法についての文献的考察を行い、例えば、修景・親水用水では、外観・臭気:不快でないこと、pH:5.8-8.6、大腸菌群数:不検出、BOD:<5-10mg/L、COD<10-20mg/L、SS:<2-5mg/L、TN:<1-10mg/L、TP:<1mg/L、色度:<30度、残留塩素:保持-<0.2mg/Lの水質が目標とされており、これを満たす処理法としては、生物学的硝化・脱窒-凝集沈澱-砂ろ過-オゾン処理-塩素処理がとられていることが明かとなった。また、農業集落廃水処理について改善実験および前凝集下水高度処理法実験を行い、それらの有効性を実証した。またモデルのチェックのために行った小流域での計算を行い、窒素除去を加えた高度処理の効果が表示できるなど適用性を示した。
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