細胞の分化・増殖における3'リン酸化イノシトールリン脂質の役割
Project/Area Number |
09254208
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research on Priority Areas
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
福井 泰久 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (00181248)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 諭志 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 講師 (40246682)
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Project Period (FY) |
1997
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1997)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | 細胞分化 / 細胞増殖 / ホスファチジルイノシトール / 核移行 / 情報伝達 |
Research Abstract |
細胞の増殖分化に関わる2次メッセンジャーの担い手のひとつホスファチジルイノシトール3キナーゼ(PI3K)の役割を検討するため、その反応産物PI3,4,5-P_3の結合タンパク質を同定するカラムを開発した。このカラムを用いて、新規PI3,4,5-P_3結合タンパク質としてGAP^<1m>、Tec tyrosine kinase、PIP3BPなどを同定した。GAP^<1m>、Tec tyrosine kinaseに関しては結果的に有意な活性変化は見られなかった。PIP3BPはArf-GAPと相同性があったが、GAP活性は見られなかった。抗体を用いてその発現様式、局在を調べた結果、ニューロン特異的に発現していること、核に局在することがすることがわかった。そこで、核内にPI3,4,5-P_3が存在するかを調べたところ、刺激依存性に核内でもPI3,4,5-P_3の精製が見られることがわかった。このことから、細胞外から与えられた刺激は細胞膜だけでなく、核にも伝えられ、核にもPI3Kのシグナルが伝わることがわかった。このことは、従来、細胞膜や小胞膜上ではたらくとされていたPI3Kが核でも作用するという可能性を示唆しており、細胞内情報伝達系の考え方に新しい側面を付け加えるものである。現在、PIP3BPについてはその結合タンパク質をyeast two hybrid sysytemを用いて同定し、その生理機能について解析中である。
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Report
(1 results)
Research Products
(6 results)