Project/Area Number |
09710013
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
印度哲学(含仏教学)
|
Research Institution | The Eastern Institute |
Principal Investigator |
岩城 英規 東方研究会, その他部局等, 研究員 (30280655)
|
Project Period (FY) |
1997 – 1998
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
|
Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
|
Keywords | 首楞厳経 / 金剛般若経 / 教判論 / 五時八教判 / 応無所住而生其心 / 自性清浄心 / 教禅一致 / 戒体論 / 心法戒体説 / 五重玄義 / 心地 / 自性清浄 / 経体 |
Research Abstract |
本(平成10)年度は、明末四大名家の心性論に関し、藕益智旭の『首楞厳経』解釈、および明末四大名家の『金剛般若経』理解という二つの問題を考察した。 前者については、教判論に焦点を当てて考察した結果、智旭は『首楞厳経』を第三方等時に配当するという当時の天台教学において主流であった教判論を自らも踏襲しつつ、五時八教判における「通の五時」という概念を活用し発展させ、『首楞厳経』を実質的には法華涅槃と同等であると判定しており、このことは、智旭が当時の天台教学を自らの思想的枠組みとした上で、『首楞厳経』を重視し高く評価していたことを意味することを解明した。そして、この研究成果を、叡山学会・日本宗教学会・天台学会の大会において、「藕益智旭の『首楞厳経』解釈」という題で発表した。 後者については、『金剛般若経』の重要句「応無所住而生其心」の解釈について、宋・明・清代の注釈の変遷をたどりつつ考察した結果、『金剛般若経』の思想的解釈は、唐代の黎明期・宗代の発展期・明代の完成期・清代の爛熟期、という四期に大別することができ、明末四大名家の思想は、当時主流であった禅宗系統の自性清浄心説による解釈を中心とするが、同時に、教禅一致を主張し「教」に重点を置いた理解をするものもあったことを解明した。そして、この研究成果を、「明清代中国仏教における『金剛経』」という題の論文を執筆して提示した。
|
Report
(2 results)
Research Products
(4 results)