窒化インジウムガリウム混晶の赤外領域における光物性
Project/Area Number |
09750358
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
原口 雅宣 徳島大学, 工学部, 講師 (20198906)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 窒化ガリウム / バッファ層 / 工学ファノン / ラマン散乱 / 赤外分光 / 全反射減衰法 / 導波モード / 表面ポラリトン / 窒化インジウムガリウム / 光学フォノン / 電子密度 / 散乱時間 |
Research Abstract |
数種類のInGaN試料を用いて、赤外域での光学定数を決定し混晶比依存性を明らかにする、光学フォノン周波数とダンピング強度の温度依存性を決定する、n形試料のプラズマ振動周波数の温度依存性を求める、が本研究の目的である。 試料は、サファイア基板上に有機金属気相エピタキシー法により厚さ数mmのGaN層およびその上にInGaN層を成長させたものを用いた。GaN低温成長バッファの厚さは5nm程度であった。 InGaN層の厚さは非常に薄いので、精度の高い測定が必要である。その前段階としてGaN層のみを成長させた試料について昨年度より精度の高い測定を行ったところ、ラマン散乱法とATRスペクトルより得られるフォノン周波数に2cm^<-1>程度の食い違いがあった。また、各種レーザ光源(半導体レーザ装置を本補助金で購入)を用いた反射率測定より得られるGaN膜厚とATRスペクトルより得られる膜厚とでも、数%の食い違いが見られた。ATRスペクトルで観測される様々な光学モードについての検討により、ATR測定でのみ観測される表面ポラリトンの励起が、これら食い違いの原因であることが明らかになった。表面ポラリトンのうちサファイア/GaN界面にエネルギが集中するものはバッファ層の光学的特性に強く影響を受けるため、ATRスペクトルにのみバッファ層の影響が現れたのである。また、バッファ層の誘電率パラメータはGaN層の値と10%以上異なる事が判明した。 キャリア密度が高い試料についてのラマン信号の温度依存性については、基本的にキャリア密度とフォノン周波数の温度依存性により解釈されるが、より正確な解釈はGaN膜中の歪みの効果を取り入れなければ難しい。InGaN試料については、つい最近、ATRスペクトルにInGaNのスペクトル情報がはっきりと分るほどの十分な厚さの試料を入手できたので、現在スペクトル信号を解析中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)