原子間力顕微鏡を用いた単一DNAの二次元導電性測定
Project/Area Number |
09750862
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
生物・生体工学
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
居城 邦治 北海道大学, 電子科学研究所, 助教授 (90221762)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 1998: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | 電子間力顕微鏡 / DNA / 導電性 / 導電性AFM / メゾスコピックパターン / ポリイオンコンプレックス / 単分子膜 / 単一分子計測 / 原子間力顕微鏡 |
Research Abstract |
本研究の目的は、DNA分子の二次元導電性を測定することである。そのためには、DNA1分子を伸ばして固体基板に固定化する技術、さらに微少領域の二次元導電性を測定できる装置の開発、を行う必要がある。今年度は、1)単分子膜を鋳型とした伸び切り鎖DNAの基板への固定化、2)伸び切り鎖DNAの導電性AFM測定、について研究を行った。 1) 単分子膜を鋳型とした伸び切り鎖DNAの固定化 昨年度は、DNAとカチオン性両親媒性化合物である2C_<18>N+2C_1からなるポリイオンコンプレックスのクロロホルム溶液を、劈開した雲母基板上にキャストすることで、DNA数分子が伸ばされ束になったナノ細線を作製することができた。しかし、このときDNA鎖は両親媒性化合物で覆われているために、新たに開発した導電性AFMでは光導電性を測定することができなかった。そこで裸のDNA分子を固定化するために新たに単分子膜を鋳型とした方法を開発した。DNA水溶液上に2C_<18>N+2C_1を展開して単分子膜を作製した。2Cs_<18>N+2C_1はカチオン性なのでアニオン性のDNAと気水界面で静電的に吸着する。下水相のDNA濃度を希薄にして、単分子膜をガラス基たに垂直浸漬法で移し取ると、伸びたDNA分子が二次元に孤立した状態で固定化されることが、蛍光プローブを用いた蛍光顕微鏡観察でわかった。移し取るときの単分子膜とガラス表面との間の水が流動するときにDNA分子が配向・延伸したものと考えられる。 4) 伸び切り鎖DNAの導電性AFM測定 今回開発した手法によって作製した伸び切り鎖DNA分子の光導電性を、昨年度に開発した導電性AFMを用いて測定した。しかし、DNA分子に沿った光導電性を映像化することができなかった。おそらくDNAに流れる電流量が小さすぎるためと考えられる。現在、導電性AFMの電流測定の感度を上げることを試みている。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)