Project/Area Number |
09770349
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Gastroenterology
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
杉村 一仁 新潟大学, 医学部附属病院, 助手 (80270940)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1998: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 潰瘍性大腸炎 / クローン病 / 単球 / 〓帯静脈血管内皮細胞 / 治療 / グルココルチェイト / 臍帯静脈血管内皮 |
Research Abstract |
IL-10非産生性のDP単球局所遊走がUC局所炎症持続への関与を検討するため、末梢血中のDP・SP単球比率の検討がなされた。UC/Crohn病/健常者から末梢全血を採取しDP単球比率が検討され、同時に大腸内視鏡検査を施行し組織学的検討を加えた。体内での薬物によるDP・SP比率による影響を検討するため、単球を分離しデキサメサゾン(DEX)・サラゾピリンにて48時間培養しその比率の変化を検討した。半球血管内皮接着実験はMeerschaertらの方法に基づき施行した。UCにおける末梢血DP比率は、健常人に比し有意に低下していた。組織学的検討では、DP単球比率は、大腸粘膜におけるLPL浸潤と負の相関の傾向を示した。DP単球比率に最も関連のあった臨床因子はプレドニゾロン(PSL)投与量であり有意の負の相関を示した。末梢血単球に対してDEX添加培養を施行したところ、DEXは末梢血単球の成熟を有意に早め、DEXの投与はDP単球比率を増加させる方向に働くと思われた。この現象を解析するため末梢血DP・SP単球の血管内皮接着性の違いを検討した。DP・SP単球における血管内皮との接着性は、IL-1b0.2ng/mlでの血管内皮刺激でDP単球はSP単球に比し有意に血管内皮との接着を見せるが、2ng/mlの血管内皮刺激ではDP・SP単球の両者が接着することが判明した。このことはPSL投与による局所炎症の軽度の改善傾向は、DP・SP単球の血管内皮との接着性の違いからDP単球比率の低下を引き起こすが、局所炎症の完全な消退は両分画の単球遊走量の低下からDP単球比率が再度増加する仮説が考えられた。UCにおけるDP単球比率の低下は、UC患者に対するPSL投与の影響を大きく受けていた。しかし、DP単球比率の低下は局所における軽度の炎症持続が原因であると考えられ、低下の持続は慎重なPSLの減量が必要であると考えられた。
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