活性酸素種曝露にともなう培養血管内皮細胞傷害の病態生理学的機序の解明
Project/Area Number |
09771160
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Anesthesiology/Resuscitation studies
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
東 俊晴 広島大, 医学部附属病院, 助手 (60284197)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 1998: ¥100,000 (Direct Cost: ¥100,000)
Fiscal Year 1997: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | 血管内皮細胞 / 細胞障害 / カルシウムチャネル / 活性酸素種 |
Research Abstract |
血管内皮細胞は急性炎症性の臓器障害における炎症担当細胞(好中球や単球・マクロファージ)のprimary targetであり,これらの細胞が発生する活性酸素種は,臓器血流不全の要因である内皮細胞障害に強く関与している.われわれは今年度の研究により,1.活性酸素種曝露に引き続いて内皮細胞内カルシウム濃度が持続的に上昇すること.2.カルシウムチャネルブロッカーにより細胞内カルシウム濃度の上昇がブロックできることから,活性酸素種は細胞壊死により細胞構造を破壊するよりも低濃度で内皮細胞のカルシウムチャネルを活性化し,細胞内カルシウム濃度を上昇させることを確認した.またわれわれは,3.活性酸素種曝露にともなう細胞内カルシウム濃度の上昇を抑制することで,細胞障害が減少すること,4.活性酸素種曝露にともなうカルシウム流入は,SH基還元剤であるジチオスレイトールや還元型グルタチオンにより制御可能であることを確認した.これらのことから,活性酸素種によるカルシウムチャネルの酸化・還元状態のカルシウムチャネルの活性化に関与し,適切な還元剤を使用し細胞内へのカルシウムの流入を制御することで内皮細胞障害を軽減可能であることが示唆された.これらの知見は,急性炎症性の臓器障害の新しい治療戦略を確立するために重要であると考えられる.
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)