拘束条件の自己創出機能を持つマルチロボットシステムの構築
Project/Area Number |
09780361
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Intelligent informatics
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
向山 弘樹 金沢工業大学, 工学部, 助手 (30278105)
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Project Period (FY) |
1997 – 1998
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1998)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1998: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 1997: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 協調行動 / 機能分化 / マルチロボット / 自己組織 |
Research Abstract |
昨年度において、荷物運搬を行っている3体のロボット集団に対して荷重変動させたときのロボット集団の挙動を調べた。このとき、個々のロボットの腰の上下振動に注目したところ、荷重が軽いときには、すべてのロボットにおいてその振幅がそれぞれ一定の大きさで振動しているのに対し、荷物が運搬不可能となる直前では、後方のロボットの振幅は大きい振幅と小さい振幅が交互に繰り返されるように時間変化することが分かった。また、この大小の振幅の差は後方のロボットになるほど徐々に大きくなることが分かった。よって、この腰の上下振動に注目することで、荷物運搬における安定性に関する情報、及びロボット集団全体に対する自分の相対位置に関する情報が得られることが分かった。以上のシミュレーションは各ロボットの歩行状態を規定する定常入力値をすべて同じにしていたが、本年度においてその定常入力値が各ロボットでそれぞれ異なる3体のロボット集団の荷重変動への対応を調べた。その結果、最後尾のロボットが定常入力値を他より下げる歩行パターンが最も重い荷重領域まで運搬できた。以上の結果に基づいて、ロボットの腰の上下振動の振幅から、ロボット集団が不安定な状態であり、相対的に後部に位置していれば定常入力値を下げるというルールを各ロボットに設定した。このルールが設定されたロボット複数台による荷物運搬中に荷重変動させるシミュレーションを行った。その結果、同一のルールのもとで3体のロボット集団だけでなく、5体のロボット集団やロボットの除去においても各ロボットがそれぞれの状況に応じて機能分化し安定な荷物運搬を継続できた。本研究における目標はこのルールの学習による獲得であるが、学習時においてロボットの腰の上下振動に注目し、それを用いて機能分化することが協調的荷物運搬において有効であることが示唆され、今後研究を進めていく上で大きな指針を得た。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)