Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 1998: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 1997: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Research Abstract |
1) B"の試験管内リン酸化部位の決定(武田分担)-ヒト赤血球サイトゾル画分よりPP2A(ACB")を当教室で確立した方法で均質に精製した。精製酵素を試験管内でオカダ酸の存在下,[γ-32P]ATPを用いてA-キナーゼでリン酸化した。リン酸化B"をSDS-PAGEで他のサブユニット,酵素より分離し,リジンエンドペプチダーゼで消化後,リン酸化消化ペプチドをC^<18>逆相カラムで分離し,そのアミノ酸配列を決定した。B"の推定一次構造よりB"のリン酸化部位をSer-60,Ser-75,Ser-573と決定した。 2) B"のリン酸化による活性変化の解析(碓井分担)-精製したACB"を150mM KCl存在下でATPを用いてA-キナーゼでリン酸化し,A-キナーゼでリン酸化したH1ヒストン,H2Bヒストン,ホスホリラーゼを基質として,リン酸化による活性変化を解析した。その結果,B"のリン酸化により,これらの基質に対する特異性の変化が見られた。 3) B"結合蛋白質の検索(西藤分担)-B"とGAL4タンパク質のDNA結合ドメインとの融合タンパク質を発現するプラスミドを出芽酵母Y190に導入する。これにGAL4タンパク質の転写活性化ドメインとの融合タンパク質を発現するヒト大脳cDNAライブラリーを導入し,レポーター遺伝子HIS3の発現を指標にスクリーニングを行い,B"と結合するタンパク質のcDNAを単離し,解析中である。 4) 分裂酵母のB"に対応する遺伝子破壊株の作成と解析(田邉分担)-分裂酵母のB"ホモログ であるpbpl^+とpbp2^+の2つの遺伝子をPCRにより単離し,選択マーカーのura4^+遺伝子を挿入した後,分裂酵母のura4^-変異株に導入しpbpl^+とpbp2^+遺伝子破壊株を作成した。この遺伝子破壊株には形態,増殖能に異常が見られ,ヒトB"遺伝子の導入によりこの異常は救済された。
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