Project/Area Number |
09F09033
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
原子・分子・量子エレクトロニクス
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
平島 大 名古屋大学, 理学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SUDHAKAR Pandey 名古屋大学, 理学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2010: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 鉄系高温超伝導体 / スピンホール効果 / スピン軌道相互作用 / スピントロニクス / 軌道自由度 / 電子相関 / 金属強磁性 |
Research Abstract |
最近、発見された鉄砒素系高温超伝導体におけるスピン関連輸送現象について研究を行った。当該化合物の電子状態をよく記述する強束縛模型を用いて、主としてスピンホール伝導度を計算した。鉄砒素系はその組成が少しずつ異なるいくつかのクラスが知られているが、さまざまなクラスの物質について計算を行い、可能な限り統一的な理解を得ることを目指した。特に、ごく最近発見されたKFeSe系におけるスピンホール伝導度の計算も行った。これまでの計算で結果がフェルミ面近傍のバンド構造に敏感に依存することが分かってきたので、可能な限り強束縛パラメターの信頼性を上げ、定量的に信頼できるバンドを用いて計算を行った。その結果、鉄砒素系に共通する特徴として、フェルミ面付近に縮退に近いバンドが見られ、このために一般に大きなスピンホール伝導度が得られることが明らかになった。特に、フェルミ面近傍におけるバンド交差(ディラック点)がスピンホール伝導度に大きな寄与を与える場合があることを明らかにした。さらに、スピンホール伝導度のキャリア数(ドーピング)依存性を明らかにした。以上のように、鉄砒素系超伝導体がスピン関連輸送に関しても極めて興味深い物質であることを明らかにした。これらの結果は、国内外の研究会等で発表された。また、現在論文を準備中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)