金属酸化物ナノ構造体における気相光触媒分解による超高速水素生成
Project/Area Number |
09F09069
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Thin film/Surface and interfacial physical properties
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松重 和美 京都大学, 工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SADALE Shivaji 京都大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
SADALE Shivjaji 京都大学, 工学研究科, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2010: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 酸化タングステン / 酸化チタン / ナノ微粒子混合膜 / 光触媒 / 気相光分解 / 水素生成 / メタノール / ホルムアルデヒド / ナノ微粒子 / 水素発生 / 可視光王応答 |
Research Abstract |
今年度は、可視光応答型光触媒として知られる酸化タングステン(WO_3)のナノ微粒子、及び代表的な光触媒である酸化チタン(TiO_2)ナノ微粒子から成る混合膜の作製とその評価を推し進めた。タングステン酸、過酸化水素水、超純水、及び分子量300のポリエチレングリコール(PEG300)を混合したWO_3の前駆体溶液に、テトライソプロピルチタネート、界面活性剤(F127)などを含むTiO_2の前駆体溶液を混合した後、ガラス基板や透明導電膜基板上に塗布し、焼成を行うことで、WO_3-TiO_2ナノ微粒子混合薄膜を作製した。 このWO_3-TiO_2ナノ微粒子混合薄膜における光触媒活性の評価を行うために、高真空下に導入した微量の気相メタノールの光分解過程の実時間観測を試みた。その結果、WO_3のみの試料では、メタノールの光分解が直接正孔移動過程(direct hole transfer)で支配されるのに対し、WO_3-TiO_2混合薄膜では、直接正孔移動及び間接正孔移動(indirect hole transfer)の両過程が混在することを見出した。この反応機構における違いの原因として、紫外光照射時にTiO_2表面で生じる光誘起超親水化に伴いヒドロキシラジカルが生成され、間接正孔移動過程が生じるようになることが考えられる。また、光触媒表面に存在する反応分子自身が光照射に伴い脱離する過程が、光触媒活性に与える効果についても追跡を行った。更に助触媒として白金を担持させることで、WO_3-TiO_2混合薄膜においても、メタノールの光分解に伴う水素発生を確認した。 これらの結果により、本研究課題の目的である金属酸化物ナノ構造体における気相光触媒分解による超高速水素生成を達成すると共に、光触媒反応機構の解明に向けた様々な新しい知見を得るに至った。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)