認知症の予防・改善作用を有する天然物由来抗酸化物質の探索
Project/Area Number |
09F09126
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Neurochemistry/Neuropharmacology
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
橋本 道男 島根大学, 医学部, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HAQUE MD. Abdul 島根大学, 医学部, 外国人特別研究員
HAQUE MD. Abdul 島根大学, 医学部, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2010: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 天然物由来認知症予防・改善物質 / madecassoside / アルツハイマー病モデルラット / 緑茶カテキン / 抗酸化能 / β-アミロイド蛋白 / 空間認知機能 / 海馬 / 認知機能 / 加齢 / 抗酸化 / 神経薪生 / ツボクサ / βアミロイド蛋白 |
Research Abstract |
1)若齢ラットの空間認知機能へのツボクサ由来成分madecassoside (MS)の効果 平成21年度研究成果では、MSはアルツハイマー病(AD)予防・改善作用と難病である筋委縮性側索硬化症改善作用の両作用を兼ね備えた機能性物質、さらには医薬品としての可能性があることを見出した。この成果を踏まえ、正常ラット、さらにはADモデルラットの空間認知機能に及ぼすMSの影響について検討を行った。方法:ラットにMSを7週間投与しながら8走路放射状迷路評価法により検討を行った。空間認知機能を評価後、βアミロイド蛋白(Aβ)を脳室内に持続注入して誘発される空間認知機能障害への影響について再度空間認知機能を評価した。結果I:試行回数の増加に伴い、1)作業記憶エラー数、正選択数には影響が認められなかった。2)参照記憶エラー数はMS投与群では有意に低下した。結果II:MS投与群ではAβ群にくらべて、参照・作業記憶エラー数には有意な影響を及ぼさなかった。結語:MSは空間認知機能を改善する可能性はあるものの、AD予防改善物質としての可能性は今後さらに検討していく必要がある。 2)緑茶カテキンの医療応用 平成21年度では、若・老齢ラットいずれにおいても緑茶カテキンを6ヶ月間摂取することによる空間認知機能改善効果が見出された。本年度は緑茶カテキンの認知機能改善効果とAD予防効果の機序を検討した。結果1)若・加齢ラットともに、酸化ストレスの指標である血漿と海馬の過酸化脂質量は有意に低下した。しかしながら血漿の抗酸化能(FRAP)は、老齢ラットでは増加するが、若齢ラットでは影響が認められなかった。2)ADモデルラットでは大脳皮質のAβ量と過酸化脂質量は増加するが、緑茶カテキン投与ADモデルラットではこれらの値は有意に低下した。 結語:緑茶カテキンによるラット空間認知機能向上効果機序には若・老齢ラットで異なることが推察された。また、緑茶カテキンによる海馬へのAβ沈着予防効果が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(19 results)