芳香族化合物合成を指向した合金系クラスター触媒の開発
Project/Area Number |
09F09241
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | Institute for Molecular Science |
Principal Investigator |
櫻井 英博 分子科学研究所, 分子スケールナノサイエンスセンター, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MURUGADOSS Arumugam 分子科学研究所, 分子スケールナノサイエンスセンター, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2009: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 金クラスター / 合金 / キトサン / マトリクス効果 / アルコール酸化 / ホモカップリング / ニトロ基の還元 / 固相合成 / 空気酸化反応 / 金属クラスター / マグネタイト / ポリビニルピロリドン |
Research Abstract |
本研究は、高効率酸化触媒の開発を目的に、2種以上の金属の組み合わせた合金系クラスター、および保護マトリクスの設計、開発を行い、従来の空気酸化反応の効率化、反応条件の多様化を実現するとともに、新形式の反応開拓を目標とし、特に脱水素型芳香化反応の開発を目指した。 23年度は、保護マトリクスとしてのキトサンの有用性に特に着目した研究を展開した。はじめにキトサン保護の金ナノクラスター、および金/パラジウム、金/白金のそれぞれ合金クラスターの簡便かつサイズ選択的調製法を確立し、それらが水溶液中でのアルコールの空気酸化触媒として高活性を示すことを明らかにした(J.Mol.Catal.<Editor's Choiceに選出>)。またキトサン保護金クラスターが有機ホウ素化合物の酸化的ホモカップリング反応に対して高選択的に触媒することも見出した。またその選択性の高い理由として、キトサンマトリクスによって、酸性水溶液中にも関わらず金表面近傍が擬似的に弱塩基性の環境を提供するためであることを明らかにした(Chem.Asian J)。一方、一般に不安定とされる銀クラスターについて、キトサン保護銀クラスターを固相で調製する新しい技術を開発し、そこで得られた銀クラスターは極めて安定であることを見出した。さらにこの銀クラスターを種とする新たな金/銀合金クラスターの調製法も開発し、これらがニトロ基の還元反応に高い活性を示すことも明らかにした(Nanoscale)。以上の結果は、ナノクラスター触媒化学にとって極めてユニークかつ重要な知見である。 一方、ポリビニルピロリドン保護金/パラジウムクラスターについても研究は進展し、ある一定の手法で調製した合金クラスターに特異的に脱水素型芳香化反応触媒活性が発現することを明らかにした。残念ながらその詳細については未だ不明であり、今後の研究の伸展が期待される。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)