Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2011: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2010: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Research Abstract |
近年,トポロジー最適化を中心とした構造最適化は,機械構造物などの弾性変形場だけではなく,熱,流体,音など他の物理問題を対象とした設計問題に適用されつつある.特に,電磁場伝搬問題やナノテクノロジーへの適用は世界的にも極めて注目を浴びているが,グレースケールなどの数値不安定性や,材料の取り扱い方法などの未だに多くの未解決な研究課題があり,一部の設計問題以外には方法論の構築には至っていない.本研究では,この未解決な問題を本質的に解決可能な新しい構造最適化の方法論を構築した.すなわち,近年,ナノテクノロジーあるいは光工学の分野で注目を浴びているサーフェスプラズモンを利用した新しい光デバイスの構造設計の方法論を構築することを目的に,第一に,数値不安定性を本質的に解決可能な,反応拡散方程式に基づくトポロジー最適化の方法論を構築した.次に,この方法論を,フォトニック結晶を用いた光デバイスの構造設計に適用するとともに,その他の代表的な電磁気デバイスである,IPMモータの構造設計に適用した.その結果,以下の成果を得ることができた. (1)サーフェスプラズモンを生成する光デバイス構造を創成可能な構造最適化の方法として,反応拡散方程式に基づくトポロジー最適化の方法論を新しく構築した.この方法論により,従来までの重要課題であった数値不安定性の問題を本質的に解決可能となり,工学的に意味のある最適構造が得られるようになった、 (2)反応拡散方程式に基づくトポロジー最適化に基づき,サーフェスプラズモンを生成する光デバイス構造の設計への展開可能性を検討するため,フォトニック結晶を用いた光デバイスの構造設計に適用し,その適用可能性を明確化した. (2)反応拡散方程式に基づくトポロジー最適化の方法論を,他の設計問題への適用事例として,モータ設計へ展開し,高性能なIPM設計を可能とすることができた.
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