生理指標を用いた都市環境の快適性評価と環境計画への応用
Project/Area Number |
09F09293
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Town planning/Architectural planning
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
宮崎 良文 千葉大学, 環境健康フィールド科学センター, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
李 宙営 千葉大学, 環境健康フィールド科学センター, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2009 – 2010
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
|
Budget Amount *help |
¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2010: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | 自然環境 / フィールド研究 / 都市公園 / 生理応答 / 心拍変動性 / リラックス / ネットワーク / 森林 / 河川 / HRV |
Research Abstract |
近年、都市環境に求められる社会的ニーズも多様化しており、効率や論理を重視してきた環境整備から、快適な環境整備へのパラダイムの転換が求められている。そこで、本研究では、都市環境の快適性を向上させる要因を明らかにし、それらがもたらす生理的快適性増進効果を客観的に測定することにより科学的エビデンスを確保するとともに、快適な都市環境の整備に向けての提言を行うことを目的とした。快適性の増進させる環境要素として自然由来の環境要素に注目し、それらの環境要素に接する時の人の生理、心理的反応を実験により明らかにすることに注目し、室内実験ならびにとフィールド実験を実施した。研究の主な結果として、自然的環境要素は、不安のような負の感情を緩和させ、活気のような正の感情を高めることにより、主観的リラックス効果を増大させることが明らかになった。また、生理データから、自然環境での歩行は副交感神経活動を亢進させるとともに、交感神経活動を抑制させることが明らかになり、自然環境の生理的リラックス効果が実証できた。このような結果は、既往の森林浴研究と部分的に一致しており、都市公園のような自然環境がもたらすストレス軽減効果ならびに快適性増進効果の科学的根拠となる。現代社会において、ストレス管理が重要な社会的キーワードとなっており、QOL向上に向けての都市環境の整備が重要な社会的課題となっている中、本研究は自然環境のもたらす快適性増進効果を客観的、定量的に評価しており、自然環境が快適な都市空間の整備において非常に重要な要素になることを示している。したがって、より快適な都市環境を整備するためには、都市に存在する自然環境を活用し、それらを有機的にネットワーク化させ、人と自然との接触を増やせる環境を造ることが大事である。本研究は、そのための科学的データと概念的ツールを提供できたという点で評価できる。
|
Report
(2 results)
Research Products
(14 results)