希少チョウザメ類の始原生殖細胞と生殖系列キメラに関する研究
Project/Area Number |
09F09325
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
General fisheries
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
荒井 克俊 北海道大学, 大学院・水産科学研究院, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PSENICKA Martin 北海道大学, 大学院・水産科学研究院, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2010: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2009: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | Acipenser属 / Huso属 / 生殖質 / 微細構造 / 電子顕微鏡 / 胚操作 / PGC / 希少種 |
Research Abstract |
本邦の希少種であるミカドチョウザメを含むチョウザメ類配偶子の微細構造を透過型電子顕微鏡で観察し、他の硬骨魚類とは異なり精子は先体を持ち、卵は複数(10)の卵門を持つことを示した。また、ミカドチョウザメ精子は他種に比べ著しく幅広い波動膜をを持つことを示した。一方、卵子は3層からなる卵膜と最外層のゼリー膜に囲まれていた。卵子の動物極に、多数のミトコンドリアに囲まれ、いわゆるnuageと言われる生殖質様の構造が電子密度の高い10ほどの粒子として見られた。排卵された卵では生殖質様構造は断片化され、植物極側の細胞質に拡散し、nuage-ミトコンドリア複合体としては観察されなかった。また、ミトコンドリアは少なく、ゴルジ体、小胞体も極めて少なかった。受精後の1細胞期から4細胞期の胚の植物極に、ゼブラフィッシュのnosl mRNAの3'UTR(3末端非翻訳領域)と緑色蛍光タンパクGFP遺伝子を結合させた人工mRNAを顕微注射して、始原生殖細胞(PGCs)の可視化を行った。そして、PGCsの位置と移動経路を蛍光顕微鏡下で観察したところ、受精後5日において前腎管と腸管の間にPGCsが見られ、これらの細胞集団は卵黄特区の後端領域に移動した。PGCsの蛍光シグナルが消失する受精後6-13日目では、PGCsは卵黄全体に沿って広がり分布した。単離したPGCsは電子顕微鏡観察のための固定処理を行った。PGCsの顕微移植によるキメラ作出は困難であったことから、精原細胞のみを単離する技法を開発し、将来の移植の準備を整えた。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)