養魚・作物複作方式経営のマーケティング成果と農地利用に関する研究
Project/Area Number |
09F09329
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Agro-economics
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
豊 智行 鹿児島大学, 農学部, 准教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TASNOOVA Shuraya 鹿児島大学, 農学部, 外国人特別研究員
|
Project Period (FY) |
2009 – 2011
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
|
Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2011: ¥300,000 (Direct Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
|
Keywords | 養魚・作物複作方式経営 / 農地利用 / 収益 / 持続可能性 / バングラデシュ / エビ養殖 / 稲作 / 生産性 / 流通 / 取引 / 交渉 / 利益分配 / エビ / エビ流通 / 取引交渉力 / 購買代理人 |
Research Abstract |
バングラデシュにおける養魚・作物複作方式経営の農地利用は収益性追求のために行われるのか、それとも持続的生産のために行われるのかを明らかにすることが本研究の目的であった。分析の対象となった500戸は、塩水エビ専作経営(OS:Only shrimp farming)70戸、エビ・稲作経営(RS:Rice shrimp farming)169戸、エビ・稲作・野菜・果樹経営(RSVF:Rice shrimp vegetables and fruits farming)261戸に分類できる。全タイプにおいて農地1ha当たりの純収益(収入-経営費、ただし家族労働報酬は経営費に含めず、米の自家消費は収入として金銭評価していない)はプラスであり、RSVF、RS、OSの順に高い。RSVSとRSの複作方式経営において純収益が高くなる理由として、そこでは塩水エビと淡水エビの両方が養殖され、淡水エビが大きな収入源となっていることが挙げられる。各タイプにおいてエビ養殖部門単独の農地1ha当たりの純収益を比べると、RSVF、RS、OSの順となる。これは高い順に餌等の投入が多くされており、それに伴い経営費も高いが、それを相殺するような生産性(費用対収入)の向上があるためである。RSVFとRSにおけるエビ養殖部門の純収益は同部門における稲作のそれの12倍である。これは稲の3期作(現状は1期作)を行ったとしても、エビ養殖の純収益が高いことを意味する。しかしながら、エビ養殖に特化しないのは、疾病により収入を大きく失うリスクが高いこと、また、稲作は自家消費用の米を確保する点で重要視されているからである。OSの農地では塩害によりもはや作物を育てることができなくなった。RSVFとRSでは、現時点では塩水エビも養殖し、稲の収穫もできる。塩水エビと稲作の複作方式における作物生産の持続可能性について科学的な検証が要請される。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初に計画した調査、分析をほぼ実行することができ、研究で設定した課題に対しておおむね満足できる結論を得た。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は本研究で得られた成果を研究対象国であるバングラデシュにおける養魚・作物方式経営の実践面に還元することを意識し、同国での公表に努める。
|
Report
(3 results)
Research Products
(4 results)