Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2011: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2010: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2009: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
|
Research Abstract |
本研究では,窒素・リンを対象に,都市化・混住化が進む国内の筑後川とベトナムの紅河デルタの農業流域における流域水環境統合管理モデルの開発を目指した.近年の広域的な国土情報の数値化やGIS技術の普及に伴って,GISをベースとしたモデルが各種提案されるようになってきており,広域的な流域水環境管理においてGISは必須のツールとなっている.本研究でもGIS技術を利用し,分布定数型の流域水環境統合管理モデルの構築を目指した. 最終年度となる平成23年度は,筑後川流域を対象流域とし,流域数値情報を基に,排出負荷サブモデル,自然浄化機能サブモデルを河道サブモデルで相互連結し,流域水環境統合管理のためのGIS援用-分布定数型モデルを構築した.その際,一般に,アジアモンスーン地域では流域数値情報は未整備で入手できる情報に限りがあることが多いため,限られた流域数値情報を前提としてモデルの構築を進めた.構築したGIS援用-分布定数型モデルによる河川流量や窒素・リンの流出負荷量の計算値と実測値を比較し,モデルの改良を進めることで再現精度を向上させた.河川流量や河川水中の窒素・リン濃度の実測データの収集に関しては,福岡県南水道企業団の協力を得た. 一方,ベトナム紅河デルタの農業流域におけるモデル構築を進めるため,ベトナム農業開発省(Vietnamese Ministry of Agriculture and Rural Development),ハノイ水資源大学(Hanoi Water Resources University),ハノイ農業大学(Hanoi University of Agdculture)の協力を得て,同流域における標高,生産基盤,土地利用,用排水路,などの流域数値情報の収集を進めるとともに,低平地である同流域の特徴を反映させたプロトタイプモデルの開発を行った.
|