Project/Area Number |
09F09726
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Institution | Institute for Molecular Science |
Principal Investigator |
大森 賢治 Institute for Molecular Science, 光分子科学研究領域, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
IBRAHIM Heide 分子科学研究所, 光分子科学研究領域, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 非線形波束干渉法 / デコヒーレンス / 量子状態 / フェムト秒 |
Research Abstract |
我々はこれまでに、孤立ヨウ素分子中に発生した二つの振動波束の干渉の時空間模様をピコメートルレベルの空間分解能とフェムト秒レベルの時間分解能で多彩に加工し可視化することに成功している(Annu.Rev.Phys.Chem.60,487(2009); Phys.Rev.Lett 102,103602(2009); Science 311, 1589 (2006))。また、このような波束干渉を用いて、波束を構成する固有状態の振幅位相情報を確定し波束の形状を再構築するための量子ホログラフィーを実現している(Annu.Rev.Phys.Chem.60,487(2009); Phys.Rev.Lett 102,103602(2009); Phys.Rev.Lett.96,093002(2006); Phys.Rev.Lett.91,243003(2003); etc.)。一方、これらの可視化技術や量子ホログラフィーは線形の波束干渉に基づいており、分子のポテンシャル曲線に関する情報を必要とする。これに対して本研究では、ポテンシャル曲線に関する情報を必要としない新たな波束再構築法として、非線形波束干渉法を開発することを第1の目的としている。この他にも我々はこれまでに、ヨウ素分子の電子励起状態ポテンシャル上に発生させた振動波束に、高強度近赤外フェムト秒レーザーパルス(decohereパルス)を照射することによって、波束の量子振幅と量子位相に変化が現れる事を明らかにしている。本研究では、このデコヒーレンスシミュレーターに新たに開発する非線形波束干渉を導入することによって、decohereパルスが誘起する波束の変化をより詳細に検証することを第2の目的とする。 21年度は、実験に必要な非同軸光パラメトリック増幅器とアト秒精度の干渉計を作成した。完成後、非線形波束干渉実験に向けた予備的な実験を進めた。。
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