Project/Area Number |
09J00080
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岸縄 一毅 Kyushu University, 大学院・総合理工学研究院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 樹枝状形態 / 拡散場 / 横枝 / 競合成長 / 結晶成長 |
Research Abstract |
近年、拡散場が造る樹枝状形態に関する研究は横枝群の競合成長に焦点が当てられ、その成長ダイナミクスが理解され始めている。一方、樹枝状形態の大部分を特徴付ける横枝群が造る構造や全体形の形成機構などについてはいまだ十分に理解されていない。我々は樹枝状形態の横枝群の統計的性質に注目し、これまで議論されていなかった横枝群の競合成長と横枝群の構造の統計的性質との関係や、主幹を持つ樹枝状形態の全体形の性質と横枝群の競合成長との関係を明らかにした。 本研究ではNH_4Cl結晶の水溶液成長で観察した樹枝状結晶の横枝群の高さの時間発展を実験的に詳細に調べ、それをもとに横枝群の高さ分布、数密度分布を求め、その時間発展について解析を行った。そして以下の結果を得た。(1)ρ(h,t)は荒く動的スケーリング則ρ(h,t)=h・^βf(h/t_<0.8>)に従う。(2)周アクティブな横枝の平均の高さ<h_<ag>>の時間発展はベキ乗則<h_<ag>>~t^δに従い、その指数δは0.86である。また、tを主幹先端からの距離Z=V_<stem>t(V^<stem>:主幹の成長速度)で置き換えると包絡界面の形と一致し、δと包絡界面の指数κは一致する。(3)アクティブな横枝がδ<1で減速成長している領域では、その平均の枝間隔はベキ乗則<d>~z^εに従い、その指数εは1.22である。(4)横枝群の競合成長がスケール不変であると考えた場合、成長の止まった横枝群の高さ分布の指数α(〓2.2)は、アクティブな横枝の成長指数δ(=κ)とその枝間隔の指数εを用いてα=ε/δ+1と表すことができる。以上の結果から、競合成長による横枝群の振る舞いと横枝構造の統計的性質との関係を示すことができた。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)