Project/Area Number |
09J00134
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Experimental psychology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
竹村 浩昌 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2010: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 視覚 / 視覚運動 / 心理物理学 / 神経回路モデル / 計算論的神経科学 / 錯視 |
Research Abstract |
1.視覚信号の空間的相互作用が運動の分離・統合に与える影響の心理物理学的解明 視覚信号の空間的相互作用が同一視野上に呈示された複数の運動の分離・統合に与える影響について、心理物理学的検討を行った。実験は、視覚信号の空間的相互作用によって生じる錯覚運動成分が、中心部に呈示された2方向の運動パターンの知覚に与える影響を調べるという形で行われた。結果、空間的相互作用の影響によって、通常統合されて見える運動方向の近い運動が、分離して知覚されるという結果が得られた。通常では混ざってしまって良く見えないような視覚信号でも、周辺の情報の影響によって分離して同時に知覚することが可能であることを示唆する。 2.視覚信号の空間的相互作用による運動の分離・統合の変調を説明する神経回路モデルの構築 先行研究における神経生理データに基づき、視覚信号の時空間的相互作用によって生じる検出感度の向上を説明する神経回路モデルを構築した。視覚運動情報処理の中枢であるMT野のニューロン活動をモデル化し、視覚運動情報の空間的相互作用がもたらす神経活動の抑制パターンなどを考慮したモデルの提案を行った。結果、提案されたモデルに基づくシミュレーションによって、心理物理実験で見られた運動の分離・統合の変調が再現できた。生理学的に妥当な数理モデルを提案することによって、将来の神経生理学研究の結果を予測できるほか、運動情報の分離精度の向上を実現するアルゴリズムを他の分野(コンピュータビジョン)などに応用することが期待できる。
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