小型化抗体による植物二次代謝産物生合成制御メカニズムの解明と育種への応用
Project/Area Number |
09J00184
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Breeding science
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
坂元 政一 九州大学, 大学院・薬学研究院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2010: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | ヤイロンマツリ / プルンパジン / イムノモジュレーション / セイロンマツリ / アグロバクテリウム |
Research Abstract |
本研究では、抗plumbagin(PL)小型化抗体(PL-scFv)遺伝子を用いたセイロンマツリのイムノモジュレーションを実施し、更にscFvによるPL生合成制御メカニズムを解明する知見を得ることを目的としている。最終年度は、前年度、PL-scFv遺伝子の導入したセイロンマツリの毛状根に関してPL-scFv遺伝子の発現及びPL含有量を詳細に検討した。 1)セイロンマツリにおけるPL-scFvの発現検討;アグロバクテリウム法を用いて発現誘導を行った毛状根を1/2MS培地で適宜継代培養し、三週間後の毛状根を材料としてDNA及びタンパクを抽出し、PCR及びウェスタン解析によりPL-scFvの発現を検討した。その結果、9株の毛状根においてPL-scFvの発現が認められた。また、野生種のアグロバクテリウムリゾジェネス(ATCC15834)を用いて誘導した毛状根12株をWild typeとした。 2)毛状根に含有するPLの定量;PL-scFvを発現したセイロンマツリ毛状根に含有するPLの定量は、抗PLモノクローナル抗体を用いたELISAにより行った。定量の結果、PL-scFv遺伝子を発現した毛状根におけるPL含有量は、wild typeと比較して2.2倍高いことが判明した。また、最もPL含有量の高い株では、約6倍もの含量を有する高品質な株を作出することに成功した。また、PL-scFvの発現量とPL含有量との間に正の相関が得られたことからPL-scFvがPLの生合成に関与することが示唆された。 本研究により、PL-scFvとPLとの複合体がPL生合成経路を促進したかPL代謝経路を阻害することによりPLの含有量が増加するといった知見が得られた。本研究は、更なるイムノモジュレーション研究の技術的進歩をもたらす可能性を秘めており、今後の進展が期待される。
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Report
(2 results)
Research Products
(12 results)