Project/Area Number |
09J00237
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Polymer chemistry
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
森 岳志 University of Tsukuba, 大学院・数理物質科学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2009 – 2010
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
|
Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | 共役系高分子 / ポリナフタレン / 有機EL |
Research Abstract |
本年度実施した研究内容は、1,5位にアルキル基を置換した2,6-ナフタレンモノマーと電荷注入、輸送性モノマーを少量用いたランダム共重合体を種々合成し、それらポリマーを用いたEL素子の発光特性を検討した。研究成果として、電荷注入、輸送性モノマーを導入する前はほとんど発光を示さなかったが、トリフェニルアミン、オキサジアゾールを導入したポリマーは10V程度で1500cd/m^2以上の発光を示すことに成功した。1)ホール注入、輸送性の改善を目的としてトリフェニルアミンモノマーを用い、電子注入、輸送性モノマーとしては、オキサジアゾール、ピリジン、キノクサリンを用いた。これらのモノマーを用いたポリマーの合成はニッケル錯体を使用したYamamoto法により行い、それぞれランダム共重合体を得た。EL素子は素子構造ITO/PEDOT:PSS/polymer/CsF/Alとした。トリフェニルアミンモノマーを導入したポリマーでは0.1~0.2eV程度HOMOレベルが高くなっていることがわかった。その結果、発光開始電圧は5V、最大輝度も約1500cd/m^2を示し、ホールが注入されやすくなったことでEL特性向上していると示唆された。2)電子注入性、輸送性向上を目的としてモノマーを導入したポリマーにおいてはエネルギーレベルに大きな変化は見られなかったが、オキサジアゾールモノマーを導入したポリマーで最大輝度が約1500cd/m^2とEL特性が向上した。エネルギーレベルからは電子の注入性が向上しているとは考えられなかったが、オキサジアゾールがポリマー中にランダムに存在することで部分的に極性を有し、電子の注入を促したと推測された。本研究ではモノマー比の最適化などは行っていないが、従来のポリナフタレンよりも飛躍的にEL特性が向上し、EL素子の発光材料としてポリナフタレンの応用可能性を見出すことができた。
|