生体内におけるRNA結合タンパク質Stau1の筋分化抑制機構の解析
Project/Area Number |
09J00406
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Cell biology
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
山口 由輝男 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | RNA結合タンパク質 / mRNA / 筋分化 / Staul / Dvl2 / Wntシグナル / Staufen / Dishevelled / mRNA安定性 |
Research Abstract |
これまでに、ショウジョウバエStaufenの哺乳類オルソログであるStaulの筋分化過程における機能解析を行い、これまでにStaulが筋分化に対して抑制的に機能することを見出した。しかしながら、その詳細な機構については明らかになっていなかった。幾つかの報告から、StaulがWntシグナル伝達経路の構成因子であるDishevelled(Dvl)のmRNAと相互作用すること、さらにWntシグナルが筋分化制御に関与していることが示されており、そこから「StaulはDvl mRNAの転写後制御を介して筋分化を調節している」という仮説を立て検証をすすめた。 結果 1. StaulはDishevelledの3つの哺乳類オルソログであるDvl1,Dvl2,Dvl3 mRNAと相互作用した。しかし、Staulノックダウンにより発現に影響を受けたのはDvl2のみだった。 2. StaulはDvl2mRNAの3'UTRと結合した。Dvl2 3'UTRが付加されたレポーターmRNAの半減期は、Staulノックダウンにより顕著に減少した。 3. 筋分化誘導処理に応答するようにStaulとDvl2 3'UTRの相互作用は減衰した。Dvl2 mRNAの発現は筋分化誘導処理後、顕著に減少した。Staulの細胞内局在は分化誘導の前後において変化しなかった。 4. Dvl2の強制発現により筋分化は抑制された。Staul ノックダウンによる筋分化調節因子 myogeninの発現上昇は、Dvl2の強制発現により抑制された。 以上の結果から、StaulはDvl2 mRNAの転写後段階で発現制御を通して、筋分化の調節を行っていることが示唆された。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)