高分子ナノ構造設計を基盤とする新規DDSキャリアーの開発に関する研究
Project/Area Number |
09J00716
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Functional materials/Devices
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
石川 英加 大阪大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | ゼラチン / 光反応性材料 / 塞栓術 / 動脈瘤 / ハイドロゲル / 液体塞栓剤 / Star Vector / Deposition Transfection / thermoresponsive |
Research Abstract |
コラーゲンの熱変性体であるゼラチンは、低毒性で生体適合性に優れていることから、医療材料として古くから検討されている。しかし、ゼラチンゲルは生体内で任意の形状に保持させることが難しいという問題点を有している。一方、近年、光反応は、化学分野だけでなく、眼科や皮膚科などの医療分野においても侵襲度の低い効果的な治療法として用いられている。これまでに当研究グループでは、光増感性を有するエオシンをゼラチン側鎖に導入した光反応性ゼラチン(エオシン化ゼラチン)に3級アミンを側鎖に有する高分子を架橋補助剤として共存させることにより、数十秒の可視光照射にて高効率で硬化(ゲル化)させる光ゲル化の開発に成功している。 本年度は、その技術を医療材料として応用することを目的として、脳外科における脳動脈瘤の液体塞栓剤として利用することを検討し、生体外実験により評価した。 既存の動脈瘤塞栓術は、外科的手法により瘤部をクリップで挟む「クリッピング術」或はカテーテルを用いて瘤部にコイルを充填する「コイル充填術」が行われている。しかしながら、いずれの手法を用いた場合も脳内に金属が半永久的に残るため、医療機器に制限が設けられる場合がある。そこで、生分解性を有するエオシン化ゼラチンを液体塞栓剤として使用することとした。生体外実験として、ガラス製の動脈瘤モデルを作成し、ガラス管内に水を流した状態でエオシン化ゼラチン水溶液をカテーテルで誘導し、瘤部に充填した。その後、開口部より可視光を照射したところ、瘤口をゲルで塞栓することに成功した。 本成果により、穏和な条件下かつ簡便な操作により塞栓可能であることを明らかとし、新しい医療材料としての可能性を見出した。また、熱反応が起こらないことから、ゲル内に薬剤を包埋させたDDS材料としての用途拡大の可能性が期待された。今後、動物実験等により、その可能性を追求する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Development of a novel nonviral gene silencing system that is effective both in vitro and in vivo by using a star-shaped block copolymer(starvector)2009
Author(s)
Mori, T., Ishikawa, A., Nemoto, Y., Kambe, N., Sakamoto, M., Nakayama, Y.
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Journal Title
Bioconjugate Chemistry 20
Pages: 1262-1269
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Peer Reviewed
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