3次元磁気流体シミュレーションを用いた太陽観測データ駆動型宇宙天気モデリング
Project/Area Number |
09J01095
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Astronomy
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Research Institution | Nagoya University (2010) Kyoto University (2009) |
Principal Investigator |
松本 琢磨 名古屋大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | コロナ加熱 / 太陽風加速 / 宇宙天気 / 宇宙天気予報 |
Research Abstract |
まず、ひので衛星の高解像度かつ安定な対流画像を用いて、対流運動のパターンを追跡することで、水平速度場を求め、世界で初めて、対流運動の水平速度場スペクトルの統計解析を行った。その結果、水平速度場の全パワーを定量的に評価でき、さらにどの振動数・波数帯にパワーが集中しているか、までもが判明した。これにより、対流で発生するアルフベン波のエネルギーを計算することが可能である。今後この結果をもとにして、コロナ加熱・太陽風加速問題が大きく進展していくことが期待される。 次にアルフベン波散逸の多次元効果を調べるため、光球表面から、太陽風加速領域までを同時に計算可能であるようなロバストな数値計算コードの開発を行った。数値計算スキームにはHLLD法と呼ばれる、分解能が高い割に計算コストが少なく数値的に安定な解法と、磁場のソレノイダル条件を保証してくれるflux-CT法を組み合わせたものを用いた。衝撃波管などの典型的な問題や線形波動伝播による精度評価などを実施し、現在では実際に光球から太陽風加速領域までの領域を含めた大規模な計算が行えるようになった。その結果、2次元計算において初めて、コロナ加熱と太陽風加速の両者を同時に説明可能なモデルを構築できた。現在はその計算結果を解析し、論文化の作業を行っている。 以上の研究によるコロナ加熱・太陽風機構の知識から、宇宙天気モデリングに必要な基礎物理に対する理解が深まった。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)