ヘテロクロマチンと転写装置とを結ぶ分子リンクとその意義の解明
Project/Area Number |
09J01447
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Molecular biology
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
野澤 竜介 北海道大学, 大学院・先端生命科学研究院, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 不活性X染色体 / HP1 / ヘテロクロマチン / 染色体凝縮 / XIST RNA / ChIP-seq / 次世代シーケンサー / プロテオミクス解析 / Aurora Bキナーゼ / 染色体分配 / X染色体 / RNAポリメラーゼII |
Research Abstract |
本年度は、われわれが同定した新規HP1結合タンパク質HBiX1(HP1 binding protein enriched in inactive X chromosome 1、および、HBiX1と結合するSMCHD1のRNA干渉法による機能阻害とDNA-FISH(fluorescence in situ hybridization)法を組み合わせた解析から、HBiX1およびSMCHD1は不活性X染色体の凝縮に寄与することを明らかにした。また、この不活性X染色体の凝縮メカニズムは、X染色体の不活性化に必須とされるXIST(X-inactive specific transcript)RNAの下流に存在すること、これまでXIST RNAの下流で転写抑制に働くことが知られているPRC2とは独立していることが明らかになった。加えて、次世代シーケンサーとクロマチン免疫沈降法を組み合わせたChIP-seq法を立ち上げ、X染色体上にはトリメチル化されたピストンH3K9(H3K9me3)、H3K27(H3K27me3)が互いに排他的なドメインを形成していることを明らかとした。さらに、HBiX1およびSMCHD1はX染色体全体に局在しており、HBiX1はSMCHD1あるいはXIST RNA依存的にH3K27me3領域に局在し、SMCHD1はHBiX1依存的にH3K9me3領域に局在することが明らかとなった。これらのことを考えあわせることにより、HBiX1、SMCHD1およびXIST RNAは複合体を形成し、不活性X染色体上のH3K9me3領域とH3K27me3領域を結ぶ高次の折り畳みにより染色体凝縮を引き起こし、この構造が転写装置に働きかけて不活性化に寄与しているというモデルを構築することができた。これらの成果は、現在論文として投稿する段階にある。
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Report
(3 results)
Research Products
(20 results)
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[Journal Article]2009
Author(s)
野澤竜介
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Journal Title
細胞核-遺伝情報制御と疾患染色体・核輸送のダイナミクスと細胞分化から個体発生,破綻による疾患まで(羊土社)
Pages: 123-130
Related Report
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[Journal Article]2009
Author(s)
長尾恒治
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Journal Title
明日を拓く新時代プロテオミクス医学生物学を変える次世代技術の威力(秀潤社)
Pages: 81-90
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