面不斉メタロセンの触媒的不斉合成法の開発とその応用
Project/Area Number |
09J01472
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Organic chemistry
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
渡邉 進 北海道大学, 触媒化学研究センター, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | メタロセン / 不斉合成 / 遷移金属触媒 / メタセシス / 面不斉 / 均一系触媒 / 速度論分割 / 不斉非対称化 |
Research Abstract |
面不斉を有するメタロセン類は、軸不斉ビアリール類とならんで不斉合成における重要なキラル・テンプレートである。面不斉メタロセン錯体の重要性にもかかわらず、それらを光学活性体として得るための手段は依然として古典的な手法に限られており、触媒的不斉合成の成功例はほとんど報告されていない。この様な現状をふまえ本研究では、(1)面不斉メタロセン錯体の触媒的不斉合成法の開発、(2)開発した反応により得られる面不斉メタロセン類の応用、の2つを目的とする。本年度の研究では、(1)のについて基質の適用範囲の拡大をおこない、その後(2)についても検討した。 初年度に速度論分割による面不斉フェロセンの不斉合成に成功しているが、合成した面不斉メタロセンの応用にまでは至っていなかった。本年度は、1,1’-ジブロモフェロセンを出発原料とし段階的、選択的に置換基を導入することで、配位性のホスフィノ基を有するフェロセニルホスフィン基質の合成法の確立に成功した。また合成したフェロセニルホスフィンの速度論分割に成功した。さらに合成したフェロセニルホスフィンを遷移金属触媒反応における不斉配位子として応用した。ロジウム触媒を用いたフェニルボロン酸のシクロヘキセノンへの1,4-付加反応を検討したところ、94%eeの光学純度の配位子を用いて、1,4-付加生成物が89%eeで得られることを見出した。
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)