ニッケル触媒によるsp3炭素間結合切断反応を利用した新規有機合成反応の開発
Project/Area Number |
09J01530
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
隅田 有人 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | ニッケル触媒 / 炭素-炭素結合切断 / ホモアリルアルコール / トリメチレンメタン等価体 / 亜鉛反応剤 / アリルマロン酸エステル / ニッケル / レトロアリル化 / シクロプロパン / アリルボラン / パラジウム / シリルエノラート / マロン酸エステル |
Research Abstract |
近年、炭素-炭素結合切断反応に焦点を当てた有機合成反応の開発がさかんに行われるようになっている。しかしその多くは比較的結合解離エネルギーの小さいsp^2炭素もしくはsp炭素間を切断するものであり、最も結合解離エネルギーが大きいsp^3炭素-sp^3炭素結合切断反応の例はわずかしかない。また、これまでニッケル触媒による炭素-炭素結合切断反応の報告例は他の遷移金属に比べて多いとは言えない。 本研究では、ニッケル触媒によるsp^3炭素-sp^3炭素結合切断を伴う新規有機合成反応の開発を目指し、以下の研究成果を得た。 まず、トリメチレンメタン等価体(TMM)は環状化合物を合成する上で非常に有用な四炭素源として広く知られている。その発生には高温等の厳しい条件が必要であったが、パラジウム-TMM等価体を効果的に発生させる方法が報告された。一方、ニッケル触媒によるTMM発生法はメチレンシクロプロパンを用いた手法に限られており、その際パラジウムとは異なった反応性を示すことが知られている。そこで、ニッケル触媒による分子内にカーボナートを有するホモアリルアルコールを用いたTMMの発生法の確立を目指した。これにより、斬新なTMM発生法を提案することができる。また、前年度の結果を受けて、ニッケル触媒によるアリール亜鉛反応剤とアリルマロン酸エステル誘導体の反応について検討を行った。前者では種々の検討を行った結果、目的を達することができなかった。一方後者では、基質であるアリルマロン酸エステルのsp^3炭素-sp^3炭素結合切断を伴いながら、アリール亜鉛と反応し、アリルアレーンが収率よく得られた。これにより、単純なアリルマロン酸エステルも基質として用いることが出来ることが明らかになった。これは今後飛躍的な進展が見込める大きな研究成果であると確信している。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)