Project/Area Number |
09J01585
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
植物分子生物・生理学
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中野 亮平 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | シロイヌナズナ / 小胞体 / ER body / オルガネラ / 細胞生物学 / 遺伝学 / 細胞内小器官 / 蛍光タンパク質 / 細胞骨格 / GFP / ERMO / ゴルジ体 |
Research Abstract |
小胞体は複雑なネットワーク状の構造をとりダイナミックに運動している.また,オイルボディなど様々な構造体の形成の場となっている.アブラナ科などに特異的に観察されるER bodyもその1つである.このような構造がどのように形成され維持されているか解明するために,小胞体の異常な凝集体を生じるシロイヌナズナ変異体ermoの解析を行ってきた.昨年度までの解析でGDSL-lipase/esterase familyに属するタンパク質をコードする遺伝子に変異を同定し,今年度さらに詳細な解析を行った. ERMO3-HAを発現する植物体を作出し,HA抗体を用いた共免疫沈降実験および質量解析を行った結果ERMO3はPYK10複合体と呼ばれる巨大複合体を構成することがわかった.この複合体は植食者や菌などにより細胞が破砕された際にのみ生じると考えられている.発現解析の結果この遺伝子は植物体全体でユビキタスに発現していることがわかった.しかしながら,ERMO3の発現しているはずのロゼット葉の多くの細胞では小胞体の凝集は観察されなかった.ロゼット葉において少数みられた,小胞体の凝集を示す細胞ではER bodyが常に観察され,小胞体の形態異常とER bodyとお強い相関が示唆された.ER bodyを形成できなくなるnai1変異体との二重変異体では小胞体は正常な形態をとっていたことから,転写因子NAl1の下流で発現するなんらかの因子がermo3変異体細胞内で小胞体の凝集を引き起こしていることが明らかとなった.生化学的な相互作用解析および遺伝学的な解析から,ERMO3はERbodyを形成する細胞(すなわちNAl1を発現する細胞)において小胞体の凝集を抑圧するように働いており,その作用機序にはPYK10複合体あるいはその構成因子が関与していることが示唆された.
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Report
(3 results)
Research Products
(8 results)