Project/Area Number |
09J01648
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Cultural anthropology/Folklore
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Research Institution | National Museum of Ethnology (2010) The Graduate University for Advanced Studies (2009) |
Principal Investigator |
友永 雄吾 国立民族学博物館, 外来研究員
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2010: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 共同管理協定 / 文化地図 / 伝統知 / 環境管理 / 先住民 / ヨルタ・ヨルタ / 社会運動 / ネットワーク / 川と森の資源利用 / 共同管理合意 / 森林管理モニタリング |
Research Abstract |
まず、ヨルタ・ヨルタの森と川の資源利用と管理のための知識に関する具体的な方法については、人為的な火災による「森林管理方法モニタリング」と「文化地図」の具体的な活用法に注目し、補足調査を実施した。前者モニタリングは2010年3月をもって修了した。それは当該地域にそれまで少量であった降雨量が急上昇したためである。文化地図の活用は、2010年夏に実施したヨルタ・ヨルタ代表からの聞き取りによると、本地図作成を詳述した本が出版されたこと、さらにニューヨークの国連や世界銀へヨルタ・ヨルタが出向き地図の成果報告をしたこと、また地図作成を近隣先住民集団に拡大させるためコーディネータ2名が設置されたことが判明した。 次いで、私有地、国立公園さらに共有地の運営・管理方法については、2010年に国立公園が設置されて以降、公園内の案内掲示板が増設した。また、ヨルタ・ヨルタが運営するセンターの拡張工事、5名のレンジャーのポジションが創出された。一方、非先住民が所有するホテルやビジター・センターの外装工事もおこなわれた。 さらに、利害関係者がもつ資源利用と管理をめぐる異なる視点と知識については、ヨルタ・ヨルタの文化を伝え、就学機会促進のための要になるダルニヤ文化センターとヤンビーナ先住民トレーニング・センターの再開が延期されていることが判明した。また、環境NGOと都市知識人からはバルマ森林国立公園に隣接しニューサウスウェールズ州が管轄するミラワ州立公園の国立公園化を目指すネットワーク形成とそれにもとづく運動が展開されている。 最後に、2010年度に投稿した2本の査読論文を改定し、2011年3月に総合研究大学院大学にて受理された「オーストラリア先民ヨルタ・ヨルタの環境管理のための先住民運動にかんする文化人類学的研究」をもとに、現在、出版社と自著出版の交渉を進めており、出版は2012年3月の予定である。
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