電位依存性KチャネルKCNXが有する細胞接着性の研究
Project/Area Number |
09J01668
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biophysics
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
野間 健太郎 京都大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 電位依存性カリウムチャネル / 細胞外ループ / KCNH3 / 糖鎖修飾 / 構造解析 / 三次元結晶化 / カリウムチャネル |
Research Abstract |
KCNH3は哺乳動物の脳に豊富に存在する電位依存性カリウムチャネルである。近年、KCNH3ノックアウトマウスが報告され、このチャネルが、生体内で極めて重要なはたらきをしていることが示唆された。(Miyake et al., 2009, J.Neurosci, Zhan et al., 2010, Nature Neurosci)。 今年度、私はこのチャネルの特徴的な構造に興味を持って、研究を行った。その構造的特徴とは5番目と6番目のヘリックスの間の非常に長い(80残基)細胞外ループ(Poreループ)である。共同研究者の溝口教授らによれば、KCNH3はこのPoreループを介して、細胞を接着させる機能を有する(論文未発表)。また、私は、これまでの研究で、このPoreループに存在する糖鎖修飾がKCNH3のチャネルの機能と細胞表面への輸送を制御していることを明らかにした(Noma et al., 2009, JBC)。このように、PoreループはKCNH3の機能の発揮に必須の非常に重要な部位である。このPoreループの機能の分子機構に迫るために、同僚とともに構造解析を試みた。一般に膜タンパク質の構造解析は非常に困難であることから、KCNH3のPoreループのみの構造を解析することが得策であると考えた。具体的には、PoreループをGSTに融合させ、大腸菌で発現させ、精製を行った。マススペクトロメトリーにより、得られたタンパク質が全長の目的タンパク質であることを確認した。また、ゲル濾過クロマトグラフィーにより、精製タンパク質が単分散であることを確認した。さらに、円二色性偏光を用いた実験から、一部がαヘリックス構造を有していることが示唆された。これらの結果は、精製タンパク質が結晶化に適していることを示している。現在は結晶化のスクリーニングを行っている。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)