医療用重粒子線入射軽イオン生成反応測定とハイブリッド型測定システムの開発
Project/Area Number |
09J01771
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Nuclear engineering
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
古場 裕介 Kyushu University, 大学院・工学研究院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 核反応データ / シンチレータ / 飛行時間測定 / 中高エネルギー |
Research Abstract |
医療用重粒子線入射軽イオン生成反応の測定に用いる検出器体系の最適化と新たな検出器の開発とその基礎特性調査を行った。医療用重粒子線入射の核反応では広い角度・広いエネルギー範囲で粒子が生成され飛び出すため、その測定にはその粒子の位置とエネルギーを正確に求めることができる測定体系が必要となる。 まず、医療用重粒子線入射軽イオン生成反応から得られる粒子のエネルギーと角度を見積もるため、検出器シミュレーションコードGEANT4と汎用粒子輸送計算コードPHITSを用いてシミュレーションを行い、必要な検出器の配置と大きさ等の最適化を行った。本測定では高エネルギー粒子の測定であるため、従来の核反応測定法である無機シンチレータ積層型スペクトロメータを用いた方法では検出器中で測定粒子が核反応を起こしてしまい、効率良く測定できないことが分かった。そこで、飛行時間測定法と無機シンチレータ発光量測定法を組み合わせた測定法を開発し、この方法を用いると高エネルギーの粒子ほど高効率で測定できることが分かった。この測定法の基礎実験を放射線医学総合研究所の医療用重粒子加速器施設HIMCで行い、従来の方法では数%の測定効率であった400MeV以上の高エネルギー粒子を10~40%程度で測定できるという結果を得た。この測定法により高効率に医療用重粒子線入射軽イオン生成反応の測定が行うことができると期待できる。 さらに、粒子の位置測定を安価なプラスチックシンチレータを用いて容易に行うことができる三角型シンチレータ位置検出器の開発を行った。この測定法の基礎実験をHIMACで行い高エネルギー陽子に対して3mm以下、炭素に対して1mm以下の位置分解能を得た。この三角型シンチレータ位置検出器を重粒子線入射軽イオン生成反応の測定体系の最前方に配置することにより、容易に粒子の位置を測定できると期待できる。
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Report
(1 results)
Research Products
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