Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2011: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2010: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2009: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Research Abstract |
本年度は,Linked Dataをはじめとする情報の二次活用を促進するため,量的な観点から文化情報資源メタデータの分析と評価を試みた.対象は,Web上で公開された博物館資料のメタデータおよび図書館のOPACで検索可能な展覧会カタログである.博物館資料のメタデータは機械的に収集されたものであり,収集時期と対象機関によって第一次と第二次に分けられる.2010年度の第一次収集データは14機関の61,861件,2011年度の第二次収集データは70機関の421,446件,合計84機関483,307件である.このうち,75機関の429,236件のメタデータを分析した.分析の観点は,既存の図書館資料メタデータ分析および博物館資料のLinked Data化で用いられてきた枠組みを援用し,1.値の記述率,2.値の形式的妥当性,3.値の表記の一貫性,とした.加えて,公開形式や定義されている記述項目についても調査した.調査の結果,メタデータの記述項目には「作品名」「制作年」「寸法・法量」が7割以上の機関で定義されていることがわかった.Web上での公開という性質上からか,「制作者」の項目は定義率が6割程度に留まった.また,メタデータの記述項目が明示されておらず,記述されているのが何の値か解釈する必要のある公開形式が全体の3割あると明らかになった.分析の結果,1.値の記述率は項目の定義率と相関がなく項目の種類ごとに差がある,2.項目に対して不適切な値の記述はほぼみられない,3.値の表記は特定の項目において機関によらず一貫しない傾向がある,ことがわかった.現状は,項目の明示的な定義と表記の一貫性向上が必要という評価になるといえる. この他,既存の博物館資料メタデータのLinked Dataの補完を目的とした展覧会カタログ調査と,関連付けのための展覧会カタログメタデータ分析を行った.
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