生殖幹細胞の維持と分化の両方に関わる新規遺伝子の解析
Project/Area Number |
09J02337
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Developmental biology
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Research Institution | The Graduate University for Advanced Studies |
Principal Investigator |
松岡 信弥 総合研究大学院大学, 生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 生殖幹細胞 / 始原生殖細胞 / ショウジョウバエ |
Research Abstract |
生殖幹細胞は、未分化細胞であり分裂後に配偶子のみならず生殖幹細胞自身を産み出す。この自己複製能により、生物は配偶子を際限なく産み出すことができ、このことが次世代への遺伝情報の伝達を確かなものにする。生殖幹細胞は、発生過程において未分化な始原生殖細胞から形成される。始原生殖細胞は直接配偶子に分化する能力を有するが、生殖幹細胞の形成までは未分化状態を維持し続け、このことが生殖幹細胞の形成に不可欠であると考えられている。しかしながら、"始原生殖細胞の未分化状態の維持の分子機構"については不明な点が多い。そこで、申請者はショウジョウバエ卵巣をモデル系とし、変異体において始原生殖細胞の早期の分化が観察される新規遺伝子gone earlyの解析を通じて、この問題に取り組んできた。前年度までにgone earlyの発現パターン・機能欠損及び機能獲得変異体の表現型の解析を終了しており、本年度はgone earlyの作用機構についての解析を行った。その結果、遺伝学的相互作用実験・生化学的実験から、gone earlyは始原生殖細胞の分化を促進するEGFシグナル経路を負に抑制することで、始原生殖細胞の未分化状態の維持を行っていることを明らかとした。また、gone early、argos (EGFシグナル経路の抑制因子)の二重変異体では、有意に生殖幹細胞の形成不全が観察されることから、始原生殖細胞を未分化に維持することが生殖幹細胞の形成に必須であるという考えを支持する。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)