Project/Area Number |
09J02380
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied molecular and cellular biology
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
原 圭祐 京都大学, 農学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | Gタンパク質共役受容体(GPCR) / 味覚受容体 / 細胞センサー / リガンドスクリーニング / 酵母GPCRアッセイ / 細胞膜ペプチドリガンド提示技術 / シグナル伝達の定量化 / 細胞内シグナル伝達経路 / 酵母 / 細胞内情報伝達経路 / 異種タンパク質発現 |
Research Abstract |
味覚の客観的定量データの取得は難しく、人間の感覚に近い生細胞を用いた味覚センサー開発へ寄せられる期待は大きい。そこで、簡便・安価で迅速な解析が可能な酵母に着目し、味覚の定量化を実現する酵母味覚センサーの構築を目指して本研究を行った。本研究では酵母細胞にヒト味覚受容体を発現させるため、"ヒト"味覚受容体が"酵母"細胞内シグナル伝達経路と共役するように、両者の橋渡し役であるGタンパク質を改変する必要があった。そこで、味覚受容体との共役に必須なGαサブユニットのC末端領域を酵母型からヒト型に置換した「キメラGαタンパク質」を作製し実験したところ、味覚受容体との共役に必要な領域を含みつつ酵母細胞内でも機能を保持するキメラGαタンパク質の創出に成功した。今後の研究により酵母細胞を用いた味覚のデジタル定量化が可能となれば、従来の官能検査に代わる味の絶対的評価が実現され、バイオ味覚センサー商品化などが可能となると期待される。 一方、前年度に開発に成功した細胞膜ペプチドリガンド提示技術を応用し、様々な疾患に関わるヒト受容体に関する研究を行った。具体的には、創薬的に重要なGタンパク質共役受容体をヒトcDNAライブラリーからクローニングし酵母に発現させた。この際、対応するキメラGαタンパク質を構築し導入した。既知リガンドを用いたassayにより、複数のヒト受容体が酵母細胞内で機能的に作動することが明らかとなった。開発した提示技術を用いてランダムペプチドライプラリーを酵母細胞膜上に発現すれば、新規治療薬のシーズとなるアゴニスト活性のあるペプチド配列を取得できると期待される。本研究で構築した細胞膜ペプチドリガンド提示技術は、新規苦物質や苦味阻害物質の探索だけでなく、リガンド既知・未知の様々な細胞膜受容体に対する新規リガンド同定のための強力なスクリーニングツールとしての展開が期待される。
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