Project/Area Number |
09J02497
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Asian history
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
三橋 陽介 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 中国国民政府の司法制度 / 司法の党化 / 党員司法官 / 戦区検察官 / 戦時司法 / 戦時漢奸裁判 / 戦時司法体制 / 軍法裁判権 / 湖北国統区の司法権 / 〓帰県 |
Research Abstract |
本研究は、中国近現代の法及び司法制度の特徴を明らかにするために、台湾、中国に所蔵される旧司法文書や中国国民党の党内文書にあたり、機構、人事、政策、経費の視点から重層的に考察し、中国国民党政権の司法制度を実証的に再構成することにある。 本年度、台湾には二度訪問した。6月は中央研究院、国史館、党史館、司法院、法務部、国家档案管理局で史料収集にあたった。中央研究院では張瑞徳氏、邱彭生氏、孫慧敏氏、林美莉氏に面会し、意見交換を行った。初めての訪問となった国家档案管理局では、行政機関から移送されてきた史料を閲覧複写したほか、行政機関が保存する部内史料の閲覧申請を行った(手続きには2週間程度必要)。8月には、内政部、法務部調査局、行政院、総統府を訪問し、係員立会いの下、現存する行政文書を閲覧複写した。法務部調査局では、同局幹部ですら不明瞭であった機関沿革の史料を掘り起こすことができた。また、総統府では、日本人研究者が行政文書を閲覧した前例がなかったため、中々許可が下りなかったが、粘り強く交渉にあたった結果、官報(調査局の組織法)の起草文を閲覧することができた。中国では重慶市档案館を訪問するほか、四川省内江県へのフィールド調査を行った。それにより、戦時漢奸裁判の実態と、後方における司法機関と憲兵隊との関係を明らかにできた。 本年度は、アウトリーチ活動として、郵便局株式会社監査部の「監査フォーラム」(5月26日)、JETRO会議室で開催された「PA II研究会」(7月13日)で口頭発表を行った。学内では、9月に研究報告、12月に博論構想報告を行った。再度、2月に構想報告を行ったところ、先行研究の把握等、課題が残ったため、4月から1年間休学することとした。引き続き、「司法の党化」を主軸に、中国国民政府の司法機関の解析にあたり、その歴史的意義が如何なるものであったかを探求する博士学位請求論文の作成に取り組む。
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