スピーチリズムの対照言語学的研究-日本語母語話者と非母語話者の比較-
Project/Area Number |
09J02915
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Linguistics
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
安田 麗 神戸大学, 国際文化学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2010: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2009: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | 母音無声化 / 日本語学習者 / 日本語母語話者 / スピーチリズム / 聴覚印象 / 台湾人日本語学習者 / 朗読音声 / 近畿方言話者 / 東京方言話者 / 母音無声化の状況依存性 |
Research Abstract |
これまでは主に音声を生成面から観察し分析を行ってきたが,新たに知覚の観点から実験を行い分析した(1)。以下,詳細について述べる。 1 日本語学習者の日本語音声について,日本語母語話者が聴取し評価を行う形式で実験を行い,音声を知覚の面から検討した。 (1)母音無声化についての聴取実験は,台湾人日本語学習者が発話した日本語朗読音声を聴取者に提示し,日本語として自然であるかどうかを評価してもらうという手順で行った。これは母音無声化の有無が日本語母語話者の学習者音声に対する自然性の評価に影響するかどうかを検討するものである。i~iiの結果及び知見が得られた。 i.日本語音声の自然性評価と学習者の母音無声化率の相関は弱い。 ii.日本語学習者の音声においては,母音無声化が75%以上の高い確率で生起している場合は,自然な日本語であるという印象を与えることが示唆された。 (2)シャドーイング訓練の効果についての聴取実験では,中国語またはモンゴル語を母語とする日本語学習者を対象にシャドーイング訓練を行う群(実験群)と,音読とリピーティング訓練を組み合わせて行う群(統制群)に分け,各群の訓練前と訓練後の音声について聴覚印象がどのように異なるかを聴取実験により検証した。i~iiiの結果及び知見が得られた。 iii.実験群においては,シャドーイング訓練時の音声評価が最も低い。 iv.実験群と統制群の訓練前後の音声評価は,どちらの群においても訓練前より訓練後の方が音声評価が高くなる傾向が見られた。 v.どちらの訓練法においても聴覚印象が向上することは確認されたが,この二つの訓練法の効果の違いは聴覚印象に大きく反映されないことが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)