Project/Area Number |
09J03000
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Inorganic chemistry
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Research Institution | The University of Tokyo (2010) Kyoto University (2009) |
Principal Investigator |
岡 研吾 東京大学, 応用セラミックス研究所, 特任助教
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 強誘電体 / 圧電体 / モルフォトロピック相境界 / ビスマス / 高圧合成 / 非鉛 / スピン状態転移 / 強磁場物性 / ペロブスカイト / 低次元磁性 |
Research Abstract |
新奇な元素選択による非鉛系強誘電・圧電材料の探索を目的として研究を行った。6s^2孤立電子対を持つPb^<2+>及びBi^<3+>のイオンを持つペロブスカイトでは、その立体障害により強誘電歪みを持つ結晶構造が安定化される。こうしたペロブスカイト型酸化物の結晶学的特徴とその歪んだ構造に起因する物性を明らかにすることは、新規非鉛強誘電・圧電材料の物質探索における指針を見いだす上で非常に意義深い。 本年度の研究では高圧合成法で合成されるBiCoO_3-BiFeO_3固溶系が、実用材料である鉛系圧電体Pb(Zr,Ti)O_3(PZT)と共通の構造的特徴を持つことに着目し研究を行った。PZTの高い圧電性能はモルフォトロピック相境界(MPB)と呼ばれる、相図中でZrリッチの菱面対称相とTiリッチの正方晶相が接する領域で発現する。BiCoO_3-BiFeO_3固溶系においても、PZT同様にMPBが存在することが知られている。本年度の研究では、BiCoO_3-BiFeO_3固溶系のMPB近傍における結晶構造の詳細な組成依存性を調べ、MPBとなる組成を決定した。また、MPBでの結晶構造解析を行い、MPBにおいて単斜晶相が存在することを証明、結晶構造を決定した。また、昨年度のBiCoO_3の研究でCo^<3+>のスピン状態が結晶構造および物性に深く関係することを発見したことを元に、Co^<3+>のスピン状態を制御することによる物性変化を調べた。そこで強磁場中でLaCoO_3がスピン状態転移を示すことに着目し、LaをBiで置換した試料の強磁場中での磁化測定を行った。結果、10%のBi置換でスピン状態転移の振る舞いおよび磁性が変化することを確認した。
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