ERKシグナルカスケードを制御するmiRNAの機能解析
Project/Area Number |
09J03338
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Biological pharmacy
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
市村 敦彦 京都大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | microRNA / 巨核球 / MAPK / 血球 / 分化 / ERK |
Research Abstract |
血球の分化過程は非常に複雑に制御されており、その全容は未だ不明な部分が多い。血球等の細胞分化過程にmicroRNAが重要な役割を果たしていることが報告されている。そこで、MAPKの活性化によって巨核球へと分化誘導出来るモデル細胞株K562を使用し、巨核球への分化過程で発現が変動するmicroRNAを探索した。巨核球への分化時に発現が亢進する21種類のmicroRNAの内、最も強く発現が誘導される3種類のmicroRNA、miR-34a,miR-221/222について、その機能を解析した。シグナルカスケードの解析により、これらのmicroRNAが全てMAPKの中でも、特にERKの下流で誘導されている事が分かった。さらにmiR-34aの転写物の同定を試みた。その結果、miR-34aは直上の1Kbp付近から転写されていることが判明した。また、その領域に含まれているAP-1結合サイトがmiR-34aの転写活性化に重要である事を見出した。AP-1はERKの下流で機能する転写因子である事から、miR-34aはMEK-ERK-AP-1というシグナルカスケードの下流で転写されていることが分かった。miR-34aの機能を解明するため更にmiR-34aの新規標的遺伝子を探索した結果、miR-34aは自信の転写を促進するMEK1を標的としてその発現を配列特異的に抑制している事を見出した。また、miR-34aによるMEK1の抑制によりERKの活性化が抑制されること、及び、miR-34aがMEK1の抑制を介して細胞の増殖を抑制している事を発見した。細胞の増殖抑制は分化の過程で必須であり、miR-34aは分化に必要な遺伝子群の転写を促進しながら細胞の増殖を抑制するために働いているものと想定される。以上の結果から、巨核球への分化の過程でのmicroRNAの機能が明らかになった。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)