ゼブラフィッシュを用いた脊椎動物の聴覚獲得メカニズムの解析
Project/Area Number |
09J03507
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Neuroscience in general
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
谷本 昌志 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 聴覚 / 音 / 内耳 / 有毛細胞 / 機械受容チャネル / ゼブラフィッシュ / 耳石器官 / 機械刺激受容チャネル |
Research Abstract |
脊椎動物が音を聴くとき,空気や水の微小な振動は内耳にある有毛細胞によって電気信号へと変換される。この振動から電気信号への変換を機械受容と呼ぶ。機械受容は動物が音を聴いたり重力を感じるために必須であるにもかかわらず、そのメカニズムは未だに明らかにされていない。本研究ではゼブラフィッシュ内耳耳石器官に注目し,聴覚の獲得過程に関して形態学的・生理学的研究を推し進めてきた。はじめに、ゼブラフィッシュの内耳から中枢までの聴覚回路の発達を精力的に調べ、これまでにゼブラフィッシュの聴覚獲得の律速段階は内耳有毛細胞の音感受性の獲得であることを見出してきた.一昨年には、その成果を第一著者として米国神経科学会誌Journal of Neuroscience (2009)に発表した.本年度は,そもそも有毛細胞が音などの機械刺激を電気信号に変換する機械受容能の獲得過程を調べ、Tether cellと呼ばれ耳石と結合する繊毛細胞が、Stereociliaと呼ばれる感覚毛を形成した直後に最初の有毛細胞として機能しはじめることを見出した.この成果も責任著者としてまとめ、Journal of Neuroscience (2011)に発表した。聴覚の獲得には,音というナノメートルオーダーの微小な振動を感知するメカニズムが重要である.その本質的な問題の解明には、本研究において確立された受精後わずか1日以内の胚から電気生理学的知見を得る技術は大いに貢献すると期待される.
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)