Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Research Abstract |
本研究の目的は,これまでに構築した高周波超音波計測システムにより得られる超音波信号から,動脈壁の微小ひずみを安定かつ高精度に自動推定するための独自の信号処理手法および得られたひずみと血圧波形から動脈壁粘弾性特性を推定する手法を開発して臨床応用可能な血管内皮機能評価・血管壁粘弾性特性計測法として確立することにある. 本年度は,粘弾性特性推定において誤差が生じる原因の1つであるひずみ速度の高周波ノイズをフィルタリング処理によって低減する手法に関する検討を行った.本手法では,モデルの応力と実測応力の間の二乗誤差を評価して(最小化して)カットオフ周波数を適応的に求めることによって,粘弾性値の推定精度を向上させた.さらに,本手法の精度評価をシリコーンゴムチューブを用いて行った.レーザー変位計で計測された真値と比較することによって,シリコーンゴムチューブの弾性率が定量的に推定できることを示した[K.Ikeshita et.al.,2012(in press)]. 本研究ではこれまで,動脈壁応力-ひずみ特性および粘弾性係数を非侵襲的に計測・推定できる手法を提案した。さらに,血管壁境界位置の客観的な推定による計測者依存の誤差の低減[K.Ikeshita,et.al.,2011]を行い,最終年度として上記の検討を行った.これらの基礎実験,およびin vivo実験の結果から,動脈硬化症の極早期診断のための,動脈壁粘弾性特性の経時的変化の非侵襲的高精度計測法の有効性やその臨床応用の可能性が示せたと考えられる.
|