医薬品流通市場が拡大する途上国で行う抗生物質リテラシー教育の耐性菌増加阻止効果
Project/Area Number |
09J03954
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied health science
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
中島 理恵 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 医薬品リテラシー教育 / 途上国 / 医薬品適正使用 |
Research Abstract |
近年急速な経済成長が続く途上国では、著しい物の流入に伴い一般市民の医薬品へのアクセスが向上している。しかし、医薬品のアクセスの向上に人々の知識、法や政策が追いついていない国が多いのが現状である。このような国では医薬品の不適切使用が行われていることが懸念されている。そこで本研究では、医薬品流通市場が急速に拡大する一方、一般市民の医薬品適正使用に関わる知識(医薬品リテラシー)が不足している国の一例として、南太平洋に位置するフィジー国のスバ市において、一般市民の医薬品リテラシー向上のための教育プログラムを実施するため、市民の医薬品使用に関わる知識と行動の調査分析を行った。対象は、フィジー国スバ市内の25の医療施設において日常的に患者の薬物治療に携わる医療従事者(医師、薬剤師)。インタビュー調査により、患者の医薬品アドヒアランス、アドヒアランスを阻害する要因、アドヒアランスを推進する要因について情報を得、グラウンデッド・セオリー・アプローチによって結果を分析することにより、医薬品教育プログラム作成の際の内容について明らかにした。分析の結果、患者の医薬品アドヒアランスを阻害するのは1.患者由来の原因(生活習慣、医薬品や疾病に関する知識不足、言葉の壁、偏った信仰や信条)、そして2.非患者由来の原因(高価な医薬品による治療、医薬品へのアクセス不良、他者によるサポート不足)であった。一方で、患者の医薬品アドヒアランスを促進する要因は、医薬品や疾病に関する十分な知識、他者からの十分なサポートであった。得られた結果は、今後医薬品リテラシー向上を目的とした教育プログラムを作成する際の基礎情報となる。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)