Project/Area Number |
09J04230
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Synthetic chemistry
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大角 理人 Kyushu University, 大学院・理学研究院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | パラジウム / 求核置換反応 / 交差カップリング / ベンジルエステル / 有機金属触媒 / トリアリールメタン |
Research Abstract |
本研究ではパラジウム触媒による二酢酸ベンザル類の求核置換反応の開発の課題について研究を行った。二座ホスフィン配位子DPPPentとパラジウム錯体[Pd(π-C_3H_5)Cl]_2から反応系中で調製される錯体を触媒とし、1-ナフチルメチレンジアセテートとアリールボロン酸による交差カップリングについて炭酸カリウム存在下、反応温度80℃において検討したところ、第3級アルコールの1つである第3アミルアルコールを溶媒とした場合のみ円滑に反応が進行し、高収率で目的の1-ナフチルジフェニルメタンを与えることを見出した。この反応では配位子の選択が重要であり炭素鎖数の異なるDPPBやDPPHexを用いた場合は収率が低下した。さらに、他の二座ホスフィン配位子を用いた場合、反応はほとんど進行しなかった。さらに反応温度を60℃に下げることで原料の分解が抑えられ、より高収率で目的化合物が得られた。ここで得られた最適条件下において触媒量を3%に低減して反応を試みたところ1-ナフチルメチレンジアセテートとフェニルボロン酸エステルの交差カップリングは48時間で完結し、目的化合物が収率81%で得られた。さらにホロン酸として電子供与性の置換基であるメトキシ基、電子求引性であるトリフルオロメチル基を導入したボロン酸や、2-フェニルフェニルボロン酸のような嵩高いボロン酸を用いても目的化合物の大幅な収率の低下や反応速度の低下はなく反応が進行した。しかしながら求核剤としてマロン酸ジメチルやアミンを用いた場合、反応は進行しなかった。
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